〜地鎮祭などの祭事コラム〜

●祭り事の種類
 家を建てる際の祭り事は、その地方の習慣や家柄により様々であり、全てはお施主様の考え方しだいでもあります。最近では、地鎮祭と上棟式のみを行う事が一般的であり、全く祭り事を行わない事もあります。
 ここでは昔から伝わる祭りの種類を参考に掲載します。その地方により様々異なるとは思いますが、了承の上ご覧願います。

○解体清め祓い…古い家の取り壊し前に行います。
解体する家の神様に…
今まで雨風に耐えて皆様や家財を守ってくれましたお家と神様に感謝し、色々な思い出を整理し新しい生活に入るためのお祭りです。
井戸、池、神棚、お稲荷様の祠の移動や取壊しをすれば、特別にお祓いを頼みます。
○地鎮祭…基礎工事前に行います。
土地の神様に…
最古の記録は日本書紀に持統天皇五年(西暦691年)とあります。土地の悪霊を祓い、神々を鎮めご加護によって工事の安全と無事な完成をお祈りするお祭りです。
○上棟祭(式)…骨組み完成後に行います。
新しい家の神様に…
建築工法を問わず骨格が出来上がり内装工事などを始める前に行います。一番大事な基礎工事と建物の重要な骨組が出来上がったことを感謝し、完成までの更なる工事の安全をお願いします。
○竣工祭…引越し前に行います。
新しい家の神様に…
新しい家の無事完成を神様に感謝し、皆様の今後の生活をご加護くださるようお祈りする重要なお祭りです。神棚などを設ければ別にお祓いを頼みます。
○入居清め祓い…引越し前後に行います。
新しい家の神様に…
これから長いこと住むマイホームですので、お清めすることは大切なことです。木材や建築部材はあらゆるところから集められます。不浄を祓い、水・火・土に関するものを清めて家内安全、無事息災を祈念します。

●地鎮祭などの外祭(お祭り)は、どうしたら良いか

 まず、施工業者と打ち合わせて日取りを決めます。
 神道で行う(神主に頼む)外祭は大安や友引など、いわゆる六曜にこだわることは全くありません。
 工事予定に合わせることが肝心ですが、心情的に大安や土日にかたより一月間の約十日に集中します。
 現在では神主は少なくなり多忙を極めていますので、日時は神主の予定に出来るだけ合わせて下さい。

 地鎮祭では、一般的に皆様方で供物、青竹、鍬入れ用の砂などを用意します。供物は決まり事が有りますから事前に神主に良く聞いて準備して下さい。
 敷地は神事を行う神聖な場所となりますので雑草を刈り取り凸凹の無いように綺麗に整地します。

 神主へのお礼は本来、神様への捧げ物の代りですから、のし袋に「お初穂料」或いは「お玉串料」と書き、ご自分の名前(施主名=御一家を代表する一名)を書き添えてお渡しましょう。金額はその地方の相場的なものが有りますので建築業者にお尋ね下さい。



●地鎮祭の調度品

 地鎮祭における調度品及びお供え物神社や地方によって違いがありますが、主な物を列記してありますので参考にご覧下さい。

(1)
神社により用意される物
三段案(お供え物や玉串などを載せる台)、三方、瀬戸物類、榊、縄、玉串など。
(2)
施工業者により準備される物
3m位の葉の茂った青竹4本を敷地中央付近に正方形を成すよう2m間隔に立てる。
鍬入れの儀式のために砂10kgと、鍬と鋤を用意する。
(3)
施主(建主)が用意する物
酒、米、塩、水を各2合。
鯛または出世魚1匹。
野菜(大根、人参、茄、白菜、ピーマン など数点)
果物(林檎、蜜柑、バナナ、パイナップル など数点)
乾物(昆布、するめ、椎茸、春雨、ワカメ など数点)
これらのお供え物は幾つかの三方に盛りつけされます。三方の数と大きさによりお供え物の量と大きさを加減します。

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